ただいま竹笹園東側にある植物展示場で、サクラソウとイセナデシコの展示を行っています。
サクラソウは、サクラソウ科サクラソウ(プリムラ)属の多年草で、江戸時代中期から末期にかけて江戸を中心にさかんに栽培されました。医師であり博物学者であったドイツ人のシーボルトがヨーロッパにこの花を紹介したことから、サクラソウにはプリムラ シーボルディー Primula sieboldii という学名がつけられています。
イセナデシコは、ナデシコ科ナデシコ(ディアンツス)属の多年草で、花弁が細く裂け、下へ垂れる花姿が特徴の古典園芸植物です。江戸時代に現在の三重県松阪市を中心に品種改良されたため、伊勢撫子の名があります。伊勢ギク、伊勢ハナショウブと並び伊勢三珍花として知られ、どれも花弁が優美に垂れる姿を楽しみます。
サクラソウもイセナデシコも江戸時代の園芸文化をを代表する花です。
春爛漫の植物園へ、遠い時代の春の息吹を感じにいらしてはどうでしょうか。